超軽量でシンプルなデザインのヘルメット「Eliteシリーズ」のレビュー:高田健一

2020年の春に、Powerslide系列のプロテクターブランド「Ennui(アンニュイ)」から、超軽量ヘルメット「Eliteシリーズ」が発売されました。
かなり軽くてオーソドックスなデザインのためキャップ感覚で気軽にかぶることができ、しかも頭をしっかり守ってもらえる安心感を得られてとても重宝しています。
そこで、僕が使用している「Elite White with Peak」を例に紹介したいと思います。

スペック

項目 概要
メーカー Ennui
商品名 Elite Helmete
サイズ 55〜59cm
重量 Elite with Peak:255g
参考価格 Elite:6,300円、Elite with Peak:6,900円(全て税別)
  • 主な素材は、内側がハニカム構造になっている硬めのEPS(発泡スチロール)製。
  • 表面は硬い素材でコーティングされているので、多少の衝突や衝撃では傷付かない。
  • 頭と接触する内側部分には、薄いウレタンのパッドが配置されている。
  • 内側のパッドは取り外して洗濯可能。
  • 後部のダイアルで、頭囲55cmから59cmまでのサイズ調整可能。
  • CEマーク(欧州連合安全性能基準適合マーク)付きなので、安全性は担保されている。
  • ツバ付きとツバなしのデザインがあり、ツバ付きは白と黒の2色、ツバなしは4色のバリエーションがある。

写真1 Elite with Peakの重量は254.6g

写真1Elite with Peakの重量は254.6g

写真2 後頭部部分のサイズ調整ダイアル

写真2後頭部部分のサイズ調整ダイアル

写真3 Elite with Peakのパッドの外側

写真3Elite with Peakのパッドの外側

写真4 Elite with Peakのパッドの内側

写真4Elite with Peakのパッドの内側

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写真5眼鏡を掛けたまま着用可能

レビュー

通常のヘルメットはプラスチックのシェルに、厚い低反発ウレタンだけか、EPS(発泡スチロール)とウレタンの2素材が内側に付いている構造です。
一方、開発に3年掛かったというこのEliteヘルメットは、主な構成要素が薄めのEPSだけなので、ツバ付きのタイプで約255gと驚くほど軽いです。
同等の軽さのロードバイク用ヘルメットを買おうとすると、定価で2万円以上のものがほとんどだと思います。しかしこのヘルメットは、約1/3の7,000円前後で買うことができます。

ヘルメットの厚さが薄いので、装着時に頭が大きく見えず、「マッチ棒」のような外見になりません!(笑)
重さも見た目も、ヘルメットをかぶっているというより、キャップをかぶっているようです。

サイズは1つで、頭囲59cmまでとなっていますが、ヘルメットの形が少し縦長のため、頭囲が大きめの人は幅が合わない場合があります。
一方、頭囲が小さめで一般的なヘルメットでは少しルーズに感じていた人にとっては、フィット感が良く、滑走時にずれにくいと思います。

眼鏡のテンプル(つる)とヘルメットが干渉しにくい作りになっているので、眼鏡やサングラスを掛けたまま、このヘルメットを着用することもできます。
ただし、眼鏡やサングラスのデザインによっては、テンプルがヘルメットとぶつかる可能性もあるので、ご注意ください。

内側のパッドは厚くありませんが、EPSのハニカム構造部分がゴツゴツと当たるような感覚もありません。
汗をかいても、内側のパッドを取り外して洗濯機で洗うことができ、すぐに乾くので便利です。
ただ、初めて洗濯した時、ツバの裏側にプリントされていた白色のロゴが消えてしまいましたが……。

多少の衝撃では問題ないと思いますが、大きな転倒をした時など、ヘルメットの発泡スチロールがかなりへこんだり、ひびが入ったりすることがあるかと思います。
その場合は防御力が落ちているので、使用しないようにしてください。
一度でも強い衝撃が加わった場合は、仮に外観に異常がないように見えても、絶対に使用しないようにしてください。

普段は頭を打つような転倒はしないけれど、ヘルメット着用義務があるスケートパークで滑りたい、万が一の保険として着用しておきたい、そのような用途にぴったりのヘルメットだと思います。
アグレッシブスケーターはもちろん、軽いヘルメットが欲しいけれど、スピードスケート用の流線形デザインではないヘルメットが欲しい人にもおすすめできます。

参考

サイト 説明
Ennui / Elite Helmete | Shop Skrap 販売サイト
eNNUi HELMETE ELITE - DEEPORT ONLINE SHOP 販売サイト

(高田健一)