オールマティに使える「HC Evo Pro（2021-2022モデル）」の紹介

2021年にモデルチェンジしたPowerslideの「HC Evo Pro」。
今までは基本的に「スラローム用ブーツ」に分類されていたHC Evo Proですが、このモデルから「アーバンフリースケートブーツ」として販売されています。
かかとが3mm上がっていたり、つま先部分のストラップなど、スラロームがしやすい仕様は残っていますが、スラロームに限定せずにオールマティに使えるカーボンブーツとしてモデルチェンジしました。
そして販売されている種類は、ブーツオンリーの「HC Evo Pro Boot」と3x90フレーム付きモデル「HC Evo Pro 90」、そして2022年からは3x110モデル「HC Evo Pro 110」も登場し、用途や目的に応じて3モデルから選べるようになりました。
この新しくなって幅広いインラインスケーターにマッチするようになった「HC Evo Pro」シリーズのスペックと使用感をご紹介したいと思います！

スペック

HC Evo Pro Boot

商品

構成

HC Evo Pro 90

商品

構成

HC Evo Pro 110

商品

構成

パーツ詳細

ブーツ

• 2018-2020モデルのHC Evo Proとは基本的な性能は変わらないものの、デザインと履き心地が大きく変更。
• EU41のブーツのみの片足分の重量は750g。シェルとインナーが一体型ブーツで、軽量化が図られている。他社のスラローム用ブーツと比べても最軽量の部類に入る。
• 履き心地の良さを感じるインナーのパッド。特に足首周りが厚く、フィット感と快適さを両立させている。
• かかと浮きを防止する形状。シェルにかかとがすっぽり収まり、アキレス腱の根元を挟むような構造になっていて、かかとが浮ないようになっている。
• 熱成形可能。フィット感に不満がある場合や、パッドなどが足に当たって痛みが出る場合は、オーブンやドライヤーなどで温めて自分の足型に成形することができる。
• ブーツ内のかかと部分を3mm底上げ。膝をまっすぐ前に出しやすくして、スラローム技などをしやすくするための仕様。
• 日本製のカーボンシェル。樹脂より硬いので、力の伝達のロスが極めて少ないため、ブーツ操作時のレスポンスが早く、加速も速い。
• グラスファイバー配合の剛性の高いカフ。足首に負荷が掛かる滑りをしても、しっかり支えてくれる。
• つま先部分をプラスチックパーツで補強。こすって削れてしまうことが多いつま先の先端部分が、樹脂パーツで補強されている。
• カフとバンパーとバックルはネジ留め。カフは付属のレンチで、ブーツの側面に付いているバンパーと2つのバックルはプラスドライバーで、簡単に交換できる。
• Trinityマウントを採用。ブーツの重心が165マウントのブーツより約1cm低く、安定感が高く、エッジコントロールがしやすい。
• Xスロットを採用。ブーツ側のマウントスロットは横長の穴になっていて、前2か所は約5mm、後ろは約20mm、左右に調整してフレームを取り付け可能。

フレーム：HC Evo Pro 90

• Nexus 3x90 Rockered
• 押出成形の6061アルミ製。
• 最大ウィール径が90mmの3輪で、シャフトによるフルフラットと2種類のロッカリングセッティングが可能。（EU36-38サイズは最大ウィール径84mm）
• フレーム長（1輪目と3輪目の間隔）は、ブーツサイズによって205mm、215mm、225mm、235mmの4種類のいづれか。詳しくは下表を参考に。
• フレームマウントの規格はPowerslide独自の「Trinityマウント」。
• フレームの取り付け位置を前後に約1cm調整可能。
• ブリッジあり。

フレーム：HC Evo Pro 110

• Ego SL 243mm 3x110
• 押出成形の6061アルミ製。
• 最大ウィール径が110mmの3輪フルフラット仕様。
• フレーム長（1輪目と3輪目の間隔）は243mm。
• フレームマウントの規格はPowerslide独自の「Trinityマウント」。
• フレームの取り付け位置を前後に約1cm調整可能。
• 3x110のアルミ製Trinityフレームの中で最軽量。
• ブリッジなし。
• 左右ともにシャフトの差し込みは右側から。

ウィール：HC Evo Pro 90

• Powerslide「Spinner 90mm/88a」（EU36-38サイズは「Spinner 84mm/88a」）
• 「Super High Rebound」ウレタン使用。
• アーバンスケート用の定番ウィール。
• フリースケートやスラローム向きで、スライド技もやりやすい。

ウィール：HC Evo Pro 110

• Undercover「Raw 110 White」
• 最新の「Ultra High Rebound」ウレタン使用。
• 路面からの振動を吸収し、グリップ力もあるが、スライド技も可能。
• 長距離滑走やフリースケート向きで、スピードスラロームもOK。

ベアリング

• Wicked「ABEC 9」
• 普段使いとして十分な回転性能があり、ストレスなく高速滑走ができる。
• 1歩目からスピードが出るオイル仕上げ。
• メンテナンスしやすい片側ラバーシール。

その他

• インソールなし。
• NexusフレームもEgoフレームもヒールブレーキの付属していなく、取り付けもできない。

総評

初心者から上級者まで滑り手の技術レベルに関係なく、さらに様々な滑りの楽しみ方にも対応する、オールマイティに使えるブーツです。
旧モデルに比べると足首周りのパッドが厚くなり、履き心地が良さを感じやすくなりました。またカーボンブーツならではの軽量仕様です。そのため、使用用途を問わず、長時間履いていても辛くありません。
カーボン製のシェルとサポート力の高いカフ、そしてTrinityマウントのおかげで操作性が良く、スラロームやウィザード技がやりやすいです。
ブーツ自体の剛性が高いので、3輪や4輪の短いフレームでのスラローム、4x90や4x100などでウィザードスケーティング、3x110や3x125フレームなどでの長距離クルージングなど、どの長さのフレームでもそれぞれの滑りを快適に楽しめます。
詳細や、旧モデルとの比較、Tau（2021-2022モデル） との比較などは、YouTube動画「オールマティに使える「HC Evo Pro（2021-2022モデル）」の紹介」をご覧ください。
高品質なカーボンブーツなので少々値が張りますが、ぜひとも「HC Evo Pro」を入手して、一般的なハードブーツやフィットネスブーツでは味わえないワンランク上の滑り心地を体験していただきたいと思います！